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小さなヨットうみたか丸が周航します。これはその記録です。


by umitakamaru3
日和佐港から小松島港ビジターバースへ
予定変更して蒲生田岬と伊島の間を通り小松島へ

 今日はまだ昨日の低気圧の影響があるので日和佐で休養しようと思っていましたが、朝気象予報を見ると多少波風はあるようですが、強風、波浪警報は解除されています。迷いましたが思い切って出港することにしました。また蒲生田岬と伊島の間は岩礁が散在して危険なので伊島の東側を大回りして伊島港に寄港する計画でしたが、これも変更しました。蒲生田岬と岩礁群の間を通過して、伊島には寄らず小松島港へ向かうことにしました。このため大急ぎで海図とGPSを点検して新しいコースを設定しました。
 午前6時出港して蒲生田岬に直行しました。風は向かい方向でそんなに強くないのでメンセールとエンジンで走ります。波があるのでコースを取るのに力がいります。進路と海図とGPSをにらめっこしながらとにかく神経を集中して9時前に岬と岩礁を回ることが出来ました。

向い風、向い波、向い潮
3ノットで4時間の苦闘

 しかし、本当の厳しさは岬を回ってからでした。岬を回った直後風は真向いの北風になり、セールは邪魔になるだけなので下してエンジンだけで走ります。波も向かいでピッチングが激しくしぶきを浴びます。その上強い逆潮流に押されてスピードは3ノット前後です。コースを変えたりいろいとやって見ましたがうまくいきません。じっと我慢して走るしかありません。約4時間がんばってとにかく小松島港へ入ることが出来ました。午後1時30分。どうも気象予報を甘く見て出港してしまったのが苦労の元のようです。
 小松島では、NPO法人港まちづくり「ファンタジーハーバーこまつしま」が運営しているビジターバースへ係留しました。一泊1000円です。
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予定を変更して日和佐を出港
これが苦労の始まりです
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蒲生田岬と伊島の間にある岩礁群
数えると6つの岩礁が見えましたが、不気味でした
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蒲生田岬を回ります
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小松島ビジターバースに泊まるうみたか丸








# by umitakamaru3 | 2018-05-14 16:46
室津港から徳島県日和佐港へ
室戸岬を越え、日和佐へ直行
好天に恵まれて
 いよいよ室戸岬越えです。台風や暴風の代名詞のように言われるところです。高知ヨットクラブの人にも「吹かれることは覚悟して」とか「岬は岩礁が多いから注意して」などと言われました。緊張して室津港を朝5時に出港して岬を大回りにするコースととりましたが、海も風も穏やかであっけないほど簡単に岬を越えることが出来ました。6時30分。今年は室戸辺りでは黒潮が沖に蛇行しているということですが、それでも、6ノット前後のスピードが出て快調でした。岬を越えてからも足摺岬の時のような反流はなく、大体5ノット台をで走れます。この調子では、昼前に目的地の甲浦に着きそうです。思い切って甲浦を飛び越えて日和佐まで行くことにしました。好天、良風に助けられて日和佐に着くことが出来ました。日和佐港は入って左側奥の幼稚園の前の岸壁に泊めました。2時15分着。それでも約9時間の航海です。

四国の三大岬を越えて
室戸岬、足摺岬、佐田岬

 室戸を越えたので三大岬を無事越えたことになります。どれも難所です。私は臆病な位天候、潮流、海流に気を使いました。またいろんな人に話を聞き、ネットでもいろいろ情報を集めました。それがともかくも無事通過につながったのだと思います。

美しい土佐湾さようなら

 これで土佐湾を3日がかりで西から東へ走りました。前半は黒潮の反流に苦しめられ、後半は好天、順風ですばらしいクルージングでした。土佐湾は通る本船も少なく、漁船の操業もほとんど見られません。広大で茫漠としており、海は濃い青で何か男性的な美しさを感じさせる海だなと思いました。
 室戸岬の沖で数十隻のサンゴ船が群れてサンゴ取りをやっていたのだけがちょっと異様な感じを受けました。
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朝日の室津港を出港
高知県最後の寄港地になりました
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朝日の室戸岬を越えます
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日和佐港に入港
ウミガメの産卵地として有名な砂浜が見えます
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日和佐幼稚園の前に泊めました
(うみたか丸見えるかな)



# by umitakamaru3 | 2018-05-12 17:46
高知港から室津港へ
土佐湾を西から東へ
順風で快走


 親切lな高知ヨットクラブにもっと滞在したかったのですが、天候が穏やかなのは明日までのようです。明日室戸岬を越えるために、今日は予定の奈半利港を飛ばして室戸岬の西側にある室津港まで直行することにしました。朝6時前に高知港を出ると意外に風があります。セールを上げると調子よく走ります。ヨットが一番スピードが出ると言われるアビーム(真横)の風です。エンジンを完全に切りフルセールで5ノット後半から6ノットのスピードが出ます。昨日まで悩まされた黒潮の反流は全く感じません。久しぶりの快走で実に快適です。これがあるからヨットはやめられないなどと勝手なことを考えます。
 後半には風が弱ったり方向が変ったりで、結局エンジンをかけて機帆走になりましたが、12時過ぎに室津港に入港。6時間余のセーリングを楽しみました。

  
室津港はサンゴ取り船で一杯、係留場所がなく、漁船に横抱きしてもらう

 室津港に入り、漁師の人に聞くと、サンゴ取り船が増えて港は一杯になり、ヨットの係留場所はないということです。困って何とかならないかというと、仲間の漁船に横抱きできるように計らってくれました。実に親切です。場所は船溜まりの入り口なので次々に帰ってくるサンゴ取り船のため引き波が立ちあまり居心地のいい場所ではありませんがこの際ぜいたくは言えません。感謝です。
 

増えた高知のサンゴ船

 室津港だけでなく、土佐清水港でもサンゴ取り船が一杯いました。サンゴ取りはカラフルな網で海底をひっかいてサンゴを取るということです。一時はサンゴ成金ができるなど一気にブームになったようです。いまはそれほどではないということですが、高知県では盛んにおこなわれているようです。「これをやりだしたら他の漁はやれないよ」と土佐清水のサンゴ船の人が言っていました。
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室戸大橋を抜けて朝日に向かって高知港を出港
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高知港から見る桂浜
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土佐湾を東に向かって行く。
遠くに室戸岬
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室津港で漁船に横抱きさせてもらったうみたか丸
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室津港の高い防波堤と土佐湾、太平洋を望む






 
 

# by umitakamaru3 | 2018-05-11 16:35
久礼港から高知港へ
また黒潮反流に悩まされる

 昨日の疲れが残っているし、久礼も少し観てみたいと思いましたが、海と天候が安定してる間に先へ行こうと出港しました。ところが久礼の3マイルぐらい沖でまた黒潮の反流を思われる流れにぶつかってしまいました。5~6ノット出ていたのが、3~4ノットしか出ません。極端です。フルセールにし、コースを沖にとるなどいろいろやりましたが、なかなか距離を稼げず苦労します。しかし昨日と違って久礼・高知間は距離が短いし、その内反流は弱くなったようなので何とか1時前に高知港に着くことが出来ました。
 後で聞くと、どうも土佐湾の黒潮の反流は日によって、場所によって変化するようです。

高知ヨットクラブのお世話になって

 高知港は大きな港ですが、自由にヨットを泊めれるところがないので、高知ヨットヨットクラブのビジターバースを使わせてもらいました。このクラブは自前のバースを確保し20隻以上のヨットが係留されています。立派で居心地の好さそうなクラブハウスもあります。ヨットマンによる自主的クラブのようで、ヨットのことをよく知った親切な対応をしてくれます。ビジターバースと併せて、水、電気、トイレ、シャワーなども使わせてくれ、ハウスでパソコンも自由に使わせてくれるなど大変有難く、感謝しています。
 ただし、このビジターバースを利用しようとするときは必ず事前予約が必要です。当り前のことですが、念のため。
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高知港入り口の浦戸大橋、この先に桂浜

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高知ヨットクラブのビジターバースに舫ううみたか丸



# by umitakamaru3 | 2018-05-10 17:00


土佐清水から久礼港へ

黒潮に乗って足摺岬を越える
12時間の航海、一気に久礼港を狙ったが


 雨と風で4日間と閉じ込められていた土佐清水港をやっと出航して一気に久礼港まで行くことにしました。
5時30分出港。黒潮に乗って行こうと足摺岬を大回りするコースで走ります。順風に押されて岬沖に出ると6ノット~7ノットのスピ度が出ます。うまく黒潮にのれたようです。波はそれほどでもありませんが大きなうねりが押し寄せてきます。昨日までの低気圧の名残りなのかさすが太平洋のうねりです。時には小山の様なのがきます。うねりの底に入ると足摺岬も水平線も見えなくなります。そしてグングンうねりの頂上に持ち上げられ見晴らしがよくなります。これの繰り返しです、ゆったりしているせいかあまり怖くはありません。しかもスピードは落ちないのです。これで一気に久礼港まで行こう。私の目論んだ通りになりそうだと思ったのですが。


黒潮の反流に会い、苦闘の航海8時間

 ところが、7時半ごろ足摺岬をほぼ通過して、久礼に一直線にコースを変えた直後にスピードが2~3ノットもガクンと落ちました。黒潮の反流にぶつかった以外考えられません。少し沖合に出でコースを変えるスピードも戻ります。しかしあまり思い切って沖合にコースをとるのも不安です。しかも丁度その頃から風が向かい方向に変わり、波も出てきました。あれこれ頑張っても4ノット台を維持するのがやっとです。よほど久礼行きはあきらめようかと思いましたが、とにかく約8時間の苦闘で5時前に久礼に入港できました。さすがに疲れました。
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4日ぶりに出港する土佐清水港
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足摺岬
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日暮れる久礼港に泊まるうみたか丸
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夕暮れの久礼港






# by umitakamaru3 | 2018-05-10 16:21